2009年02月26日

オリーブを守るアーモンド

2月になると各地でアーモンドの木が開花します。アーモンドはバラ科サクラ属の木だそうで、道理で花は桜そのもの。スペインで生活する私にとって、この季節は日本の4月のお花見の季節同様、あちらこちらに存在するアーモンドの大木を見に行くことが習慣になっています。

有機栽培のオリーブ農園では、アーモンドを一緒に栽培するとオリーブへの害虫の被害が防げるそうで、オリーブとアーモンドは昔から共存していたようです。スペインでアーモンドの栽培を広げたのはアラビア人。彼らは果樹園を非常に大切にしていたようで、アラビア式の庭は必ずアーモンド園、オレンジ園など果樹を楽しめるようになっていました。オリーブ農園にアーモンドを一緒に植えるという知恵も、どうもアラビア人のもののような気がします。

この季節遠くの山の雪景色を見ながらアーモンドを眺めることは、雪景色に桜?日本では見かけないコンビネーションなので、大自然の素晴らしさを再確認するチャンス。是非、皆さんにも楽しんでいただきたい風景です。


ところで、オリーブ農園では剪定が盛んに行われる時期です。あちらこちらで剪定が行われ、大農園の場合だと遠くから枝を燃やしている焚き火の煙が見え、これもこの時期の風物となっています。
先日遭遇した剪定の様子をご紹介します。この剪定のやり方次第で今年の実りが決まりますから、とても重要な仕事です。農園によっては2年に一度剪定しているところもあるようですが、普通は毎年。あなたのお庭のオリーブの剪定もどうぞ気をつけて実施してください。間違えると実のなる枝をどんどんカットしてしまいます。

オリーブの育て方や剪定の仕方をもっと知りたい方。3月15日にパワジオ倶楽部で開催されるオリーブ専門家、岡井路子さんのセミナーに参加してみてください。豊富なオリーブ情報が得られますよ。

Chiho

2009年02月23日

オリーブオイルを作るロボレド・マデイラ家

あっという間に2月も後半に入り、ミモザやアーモンドが開花。春が近いなぁと実感できる小春日和がスペインでは続いております。また寒さが戻ってくること間違いなしなのですが、このしばらくの温かさを誰もが外へ出て楽しんでいます。

1月にパワジオ倶楽部に到着したオリーブオイル、たくさんのお客様に楽しんでいただいております。今日はどんなファミリーがこのオイルを作っているのか、もう少し説明させていただきます。

ポルトガルで最も優れたオリーブオイルを生産するDOPトラソスモンテス地方。ポートワインの産地として世界的に有名なドウロ川上流に、17世紀中頃からロボレド・マデイラ家はオリーブ生産農園を営んでいます。代々医師の家系を受け継ぐ彼ら、地域の人々の健康管理と地場産業の発展のために、オリーブ農園を大切にしてきたといいます。

ファミリーの男性メンバーが全員ワインとオリーブオイル作りに携わり、それぞれが自分の役割に一生懸命のようでしたが、特におだやかな父親セルソさんの存在がこのファミリーには大きいように感じました。ヨーロッパの伝統ある家系の人々は、地域の伝統文化を重視して来たものですが、グローバル化が進む中、そういう地域保存のシステムが破壊されてしまう傾向にあります。ことにオリーブ栽培などは大企業が大農園にしてしまうことが非常に頻繁にあり、昔からの栽培システムは破壊されているのが現状です。

そんな理由もあり、このロボレド・マデイラ家が昔ながらの小規模農園をグローバル化の風に負けずに続行していることは、私にとっては大変な魅力でした。実際ファミリーと数日過ごし、彼らのコメントや生活の仕方を知ってみると、ますますこのオイルの良さや魅力の虜になりました。オリーブの木にも土地にも無理をし要らない自然栽培を重視し、この土地しか産めない独特の風味のあるオイルにこだわり続けるには、大変な努力と大勢の人々の労働が必要です。

ロボレド・マデイラ家のオリーブオイルは、そんな地域の何百年も前からの素晴らしい香りが保たれており、地球にやさしい栽培法から生み出されたオイルです。そんな農業を守ろうとしている人々がこのファミリーです。

Chiho

2009年01月05日

新年明けましておめでとうございます

みなさん、新年明けましておめでとうございます。

すっかりご無沙汰しておりました。よいお正月を過ごせたでしょうか。今年の冬は暖かい日が多くてうそのようですね。

早速ですが、いよいよパワジオ倶楽部にも念願のオリーブオイルが到着します。正式なテイスティング会を、1月24日と28日に催す予定ですが、今日はどんなオイルが届くのか、みなさんにちょっとご紹介させていただきます。


日本でもオリーブオイルはスーパーなどで気軽に購入できるようになりましたが、あまりにも色々な種類がありすぎる上、本格的なおいしさのものはまだまだ手に入れるのが困難なようですし、探し当てるのも非常に困難です。オリーブオイル生産世界一を誇る本場スペインでも、産地に生まれていれば別ですが、極上のものに巡り合うチャンスは、特別に探したり紹介されない限り縁の薄いものなのが現実。逆に昔、生産技術が進んでいなかった時代のかなり酸化したオリーブの香りが懐かしくて美味しいと思っている人も少なくないのです。

ワインと同じように技術の進歩で、優れたオイルやワインが各地で生産されるようになってきており、日本産のオリーブまで食べられる時代になりましたが、やはり最高級と呼ばれる上質なオリーブオイルを、パワジオ倶楽部のお客様には知っていただきたくて、なんと非常に過酷な自然環境で生まれるポルトガルのオイルを入荷するために、長い時間をかけて交渉して参りました。

オリーブの栽培は温暖な地域が好まれていますが、それは勿論生産率を上げるため、香りや風味にこだわったものは、比較的気温の下がる地域で、逞しいオリーブの木が存在するイベリア半島中部から北部に存在します。日本ではまだまだ未知の産地ですが、香り高い極上のオリーブオイルは、そんな過酷な状況に耐えながら生まれます。
先史時代の遺跡が残り、世界遺産保存区域にも指定されているコア渓谷の真っただ中の農園から生まれるオリーブオイルは、記録上では8世紀からその栽培が知られているそうですが、きっと古代から変わらぬ条件の中を生き抜いてきたものです。こんな繊細で奥深い香りを持つオリーブオイルも世の中にはあるのです。是非、一度お試しにお越しください。次回はオリーブ農園の家族をご紹介します。


chiho

2008年07月12日

オリーブの実

オリーブの花の季節も終わり、肝心なオリーブの実がすくすくと育っている様子が楽しめるシーズンになりました。写真は先日ポルトガルで撮ったもの。気候が温暖な地域ではすっかり実が大きくなっていて驚かされました。順調に花が咲き、実がみのってくれる木は、育てていて本当に嬉しいものです。まだオリーブを持っていない方、是非今年はトライして育ててみてください。私もプランターで育てています。次回は昨年植えた状態から、今年どのくらい成長したかを写真でアップします。

chiho

2008年06月17日

オリーブ家具工房

やっとオリーブの家具が出港したと連絡がありました。
(あと1ヶ月くらいでパワジオに届くはず...)

数年前からパワジオ倶楽部で紹介しているオリーブの家具、カントリースタイルのものばかりですが、オリーブの温もりを身体全体で感じることができるパワーアップが期待できる優れものです。今年はNHKスペイン語講座(ラジオ)のテキストで毎月スペインの伝統工房を紹介することになり、どんな風にしたら物の良さが伝わるのか、真剣に考えるチャンスを与えられています。

オリーブ家具の魅力もより深く皆様に伝えるため、詳しい情報を集めたり引退直前の叔父さんに一目惚れしてしまったソーイング用家具を作ってもらったりして、色々教えてもらいました。

    


家具に使われている材木は、生産性の低下したオリーブの大木を剪定したものが多く、2年から3年乾かすために時間がかかります。その後、樫の木よりも固いオリーブの材木は丁寧に昔からのデザインnパターンどおりにカットされ、最後に磨かれ組み立てが始まります。座席部分には、がまの葉が編まれています。

工房で80年余り前の子供用の椅子などを見せてもらいましたが、デザインも全く同じ。違いは長年の時間の経過で発生した独特の温かみと言ったところでしょうか。

しっかりと時間をかけて正直に作られるものは、大量生産は出来ませんし安いとも言えませんが、その魅力を察知してしまったら、必ず虜になってしまうことでしょう。オリーブの家具を見ていると、そんな人を惹きつける自然のパワーと職人の心を感じてしまいました。

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