キンタ・ド・コアが生まれる地域
パワジオ倶楽部で販売されているシングルエステートオイルは、理想的なオリーブ栽培地域で生まれますが、農園自体がコア渓谷と呼ばれる、ユネスコに保護されている世界遺産としても重要な区域内に存在します。
コア渓谷には、先史時代の岩絵遺跡群が残っており、ポルトガルで発見された旧石器時代の岩絵の残る野外のものとしては最大級の遺跡であるだけでなく、世界的にもその広さと数の多さでまれに見る遺跡です。
1万年から2万年前の馬、牛、他の動物、人物、抽象的な図像などの数千に及ぶ線刻画から成っており、1995年からは、考古学者のチームが、この先史時代の岩絵群の研究と分類を続けており、いくつかのエリアで観光客を迎え入れるために、公園も設定されています。
今年3月私もいよいよこの遺跡を考古学チームの専門家の説明のもと見学することが出来ました。普通なら40分程度で終わってしまうこのような見学が、ここでは2時間半におよぶ長いもので、とても勉強になりました。
これだけ多くの図像を旧石器時代の人々が残したということは、この地域が昔から神聖な地域であったということも考えられ、それぞれの図がシンボルとして何かのメッセージを伝えていると専門家が語ってくれました。
2万年前から特別な空間であったこの地域で、素晴らしいキンタ・ド・コアが生まれているということだけで、私は天に昇ったような気分になり、オイルを試すたびに特別な感情が湧いて来てしまいます。
写真はよく分かり難いかもしれませんが、馬などいくつかの動物が描かれている線刻画です。小さいものから実物大のものまであり、いろいろな方向から見るために描かれていたことが分かります。
キンタ・ド・コアのボトルキャップには、この岩絵デザインが使われています。このオイルを作っている人たちが、土着のオリーブの木を大切に栽培し続けている理由が分かりました。
chiho