2009年09月16日

ヴィネガーを作っているところ

スペインで酒蔵のことはボデガBodegaと呼ばれています。
今回はパワジオ倶楽部で紹介している、『ソレラシステム』というシェリー酒を作る手法で作られているお酒を原料としている、ソレラヴィネガーのお話です。

スペイン南部、アンダルシア地方には古代から独特のソレラシステムで作られるシェリー酒が存在します。どんなシステムなのかというと、樽を3段4段と重ね、一番下の段に最も古いお酒が保存されますが、新しいお酒は上段の樽に少しずつ加えられ、時間の経過と共にだんだんと下の方へ移されてゆき、熟成されてゆくという方法です。勿論、すべて手作業で樽から樽へのお酒の移動は実施されますから、非常に手間がかかる作業としても有名です。

ソレラヴィネガーは、そんな一番下の樽で50年も保存されたヴィネガーが、うまく違う年数のヴィネガーとブレンドされたものになります。アンダルシアの空気と太陽が作り上げる絶妙の香りが特徴です。

オリーブオイル同様、パワジオ倶楽部でご紹介しているものは、基本的にすべて工房や会社を訪問し、クオリティーチェックをしていますが、特にメーカーの方々の人間性を知ることを重視しています。このボデガでも熱心にそれぞれのワイナリーのことや、管理者、使用機械のことなどを説明してくれました。

特に興味深かったのは、アンダルシアは女神信仰が強い地域なのですが、この町でも同じ。毎年イースターの時は、ボトルに特別な女神ラベルが作られ町で飲まれているのです。日本の神社などでもありそうな行事ですね。


オリーブの場合も同じなのですが、とにかくものすごい過酷な自然状況の中を生き伸びている植物から採れる実を採取し、オイルやヴィネガーに加工しているわけですから、途方もない自然の恵みが凝縮されていると思います。

ボデガを訪問した際には、アモンティヤードというシェリー酒の一種を振舞っていただきました。(ヴィネガーのテイスティングだけではむせてしまった大変なので)
アンダルシアの人々は、古代からあるこの独特な酒造法を、本当に誇りに思い大切にしていました。
ボデガのオーナーの表情に自信があることが、写真からもよく伝わると思います。

chiho

2009年09月09日

お祭りのおつまみオリーブ

スペインは夏祭りのシーズン。ニュースでは若者のお酒の飲み過ぎや、広場に集まって飲むEl Botellonという近所迷惑な騒ぎが問題になったりしています。

日本からスペインに来て皆さんが喜ぶ習慣のひとつは、タパスとかピンチョスと呼ばれるおつまみの習慣。アルコール入りの飲み物を頼むと、悪酔いしないように必ず小さいおつまみが付いてきます。これはアルコールとのセットになっていますので、無料というか頼まなくても出てきます。

先日、あまりにも暑いのでビールをあまり好まない私はシェリーを頼んだのですが、その時のタパスは特別色々ついてきたので、ご紹介します。


オリーブオイルと和えたトマトのサラダと山羊のチーズ、そして勿論、オリーブの漬物!
とくに美味しかったのは山羊のチーズ。思わずどこのものか尋ねてしまいました。
暑い季節オリーブの漬物は生活に欠かせませんが、昔スペインの内陸に住む人たちは、このオリーブの漬物のおかげでカルシウムを得ていたそうです。オリーブはカルシウムの吸収率を上げることでも有名。いいことばかりですね。

2009年09月08日

オリーブオイルの特徴について

オリーブオイルは調べれば調べるほど興味深い事が多く、皆さんに伝達したいことばかりです。
出来るだけ分かり易くいつも内容を考えているのですが、最近オリーブオイルの世界でも少し情報が増えてきているように思います。グルメショップにあるラベルなどには、以下のような言葉が登場することもあるようになりました。

『AFRUTADO フルーティ』
『PICANTE スパイシー』
『AMARGO ほろ苦さ』

これら3つの特徴が良いオイルの評価すべきポイントであり、特にフレッシュで優れたオイルの特徴でもあります。

春からパワジオ倶楽部でも、『AMARGO ほろ苦さ』に特にこだわったオイルの紹介を始めました。日本ではサラダ油のような何の香りも味もないタイプの油が主流なので、フルーティでスパイシーなオリーブオイルもご紹介するのもリスクを感じたのですが、想像以上に皆様がフルーティなものを好むことを発見いたしました。

私はこだわりを持ったメーカーさんに巡り合ってしまったため、ヨーロッパでも最近注目されたばかりの『ほろ苦さ アマルゴ』を強調したオイルに、ここしばらくすっかり魅了されておりますが、パワジオ倶楽部でもじわりじわりとファンを増しています。

この独特のほろ苦さは、標高が非常に高いところでオリーブ栽培されているために得られる独特の効果で、気温の上がり下がりと関係しています。オリーブは本当に不思議な神秘的な樹で、同じ品種でも土壌や標高が変わると味も旨味も変化しますし、雨量にもとても影響されます。私が受けた印象では、土壌や気候が厳しければ厳しいほど、素晴らしい香りと味を与えてくれるような気がします。


『ほろ苦さ AMARGO』が最大の特徴 キンタ・ダ・ウルゼ 500ml 3,400円


2009年09月07日

最新のオイル漏れ防止口

オリーブオイルを色々買っていますが、どれもオイルが漏れることが問題ではありませんか。口によって漏れが多少違いますが、とにかくちょっとした事で漏れてしまうのが、皆様も悩みの種なのではないでしょうか。

スペインでは、結構高いガラスのオイル用容器が幾つか販売されており、『絶対に漏れない!』というキャッチフレーズで販売されているものもあるくらいです。でも、容器のデザインとかを考えると、やっぱり好きなデザインでないと使わなくなってしまいますから、この漏れ問題は本当に解決が困難。


久し振りにスーパーで加熱用のオリーブオイルを購入したら、面白い最新の口がボトルの中についていました。この突き出ているプラスチックのノズルのような部分が、キャップを取ると出てきて、またキャップをすると凹むように出来ています。今のところ非常に順調で漏れが発生していません。

色々な企業がこの漏れ防止対策を考えているんですね。
これからもきっと色々な口が登場しますね。


2009年09月04日

パティオのオリーブ

昨日通り掛かった工事中のマンションのパティオに、素敵なオリーブとテラコッタの瓶がありました。オリーブもこのくらい古いものになると貫禄がありますね。1本だけで立派なシンボルツリーになり、パティオが憩いの場としての役割を果たします。

まだ工事中だったのですが、オリーブとアンティークのワイン瓶がフォーカルポイントになり、あとは建物全体の工事が終わったら、シーズンごとにパンジーやゼラニウムが可愛く植えられることでしょう。

こういうメンテナンスが少ないパティオは、エコガーデンとしても成り立っているので、これからもっと日本でも増えるのではないかと思います。水を大切にしながら、素敵なオリーブがあり、楽しい集まりがあればこれ以上素敵な庭は望めませんよね。


アンティークのワインやオイルの瓶もオリーブにぴったりと合いイキイキしているように見えました。

パワジオ倶楽部にあるアンティークの瓶も、オリーブの木を増やしてからより日本での居心地がよくなったように見えます。

Chiho

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