2015年08月20日

身近にオリーブを。

不思議なものでオリーブは身近に置くと、なぜか気分を良くしてくれます。ヨーロッパでオリーブを栽培している人は、栽培を始めてから人間性が良くなったという人もいます。人の精神性にまで影響があるらしいのです。私個人の経験としては、間違いなく人を良くする効果があると確信しています。オリーブの枝が一本花瓶に入っているだけでも嬉しくなりますし、盆栽でも大木でもそばにあれば気持ちが和みます。歴史的にこれ以上ヘルシーさが実証されているオイルもありませんし、料理までなんでも美味しくしてくれます。本当にスーパーフードだと思いますが、実際それ以上の効果を持つものだと思います。

これはポルトガル北部の美しい町の広場。たった一本のオリーブがあるだけで、木の下に人が集まり誰もが人生を満喫しているように見受けられます。



【ロッキングチェア 90,000円(税別)】
 H 99cm(床から背もたれ含む)
 W 57cm
 D 92cm

今夏はスペインのシエスタの習慣について、タカシマヤのベルナチュレールサイトで書かせていただいたのですが、オリーブの効果は生きた木からだけでなく、加工されたオリーブウッドからも受けられると思います。過酷な環境で生き抜く力のあるオリーブの木の古木を加工したロッキングチェアなど、身の回りにあるだけで幸せな気持になりますし、座っていれば言葉にならない快感を体感出来ます。


この写真はお気に入りのワイナリーに滞在中に撮ったものです。夕暮れにワイナリーを眺めながらロッキングチェアに座ってワインを飲むほどリラックスできる時間はありません。オリーブウッドのロッキングチェアだったら、もっとヒーリング効果のある時間が過ごせたでしょうね。

オリーブ家具の快感を体験したい方、是非パワジオ倶楽部へお立ち寄りください。今ならパティオで豊作のオリーブの実を見ながら楽しんでいただけます。そして、庭やテラスにオリーブの木を置くスペースのない方、アクセサリーでもキッチングッズでもオリーブマジックは体験出来ますので、小さくてもオリーブグッズは身近に置いてみる価値ありです。

Chiho

2015年08月12日

トマトのオンパレード

日本も真夏の暑さが本格的なようですね。
スペインは記録的な暑さが続いており、出掛けたら必ずどこかのカフェや
バルに避難せずにはいられません。
先日、プラド美術館のすぐ近くにあるお気に入りのカフェへ行ったので、
今日はカフェの様子をお伝えします。

19世紀によく使われていた大理石のパウダーとセメントをミックスした
タイルがふんだんに敷かれている古い店舗ですが、
数年前からオーナーが変わりスタイリッシュなカフェに変身しています。

カウンターも昔からのものが使われていて見惚れてしまいます。
夏はサングリアがいつも冷やしてあり、
誰もがサングリアを頼みたくなる気持ちが分かります。

目を引いたのはトマトのオンパレード!
やはりスペインはトマトの宝庫。色々な種類のトマトがどこの店に行っても手に入りますが、
レストランでも数種類が使い分けされています。
トマトソース用、サラダ用、ガスパチョ用、トースト用と考えるだけでも4,5種類は
品種の違うトマトを使い分けています。
同時にこだわりのシェフが居れば必ず上質のEVオリーブオイルが使われていますし、
マイルドタイプ、スパイシータイプと料理によって区別してオイルも使われます。
是非、品種の違うトマトに、種類の違うEVオリーブオイルを組み合わせて食べてみてください。
驚きの味の違いがあると思います。

この日、私は午後の暑さに耐えられずに店に入ったのでアイスコーヒーだけをいただきましたが、
スペイン人はまだシエスタの時間だったので、
店は貸し切りの状態でゆっくり楽しむことが出来ました。
皆様も夏バテにどうぞ注意してください。

chiho

2015年08月06日

スペインの田舎町のオリーブ

何年か振りにカラタニャソールという美しい中世の町に立ち寄りました。スペイン内陸の高地はまるで砂漠のように乾燥しているのですが、真夏独特の魅力があり、何度となく訪れているところです。

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古い町では修復が慢性的に行われているので、いつ行っても見覚えのないような建物が発生したり、朽ち果てる寸前の建物が生まれ変わっていたりします。この町でも以前はなかったようなレストランやショップがオープンしていました。なんと可愛いオリーブもあり、暑くて早く車に戻りたかった私のテンションも急に上がりました。

DSCN4059.JPG

DSCN4058.JPG


ねじった1本立ちのオリーブ。ヨーロッパの庭園ではよくこのねじれた木の幹に巡り会います。日本ではもう少し自然にねじるように思いますが、まぁ盆栽でもよく見かけるねじりです。オリーブの品種だけでなく、色々な形にこだわっている方には面白いと思います。
是非、1本こんな風に仕立ててみるのもいいのではないでしょうか。楽しいオリーブガーデンになると思います。

chiho

2015年07月05日

タイトル:スペインのさくらんぼピコタ


パプリカを調査するためにLa Veraラ・ベラと呼ばれるグレドス山脈の麓へ行ってきました。パプリカについては、別の機会にお話しますが、今回ちょうどサクランボ終わりの季節に間に合い、街中で人々がサクランボを選別している様子が見られました。

この地域はカルロス5世が隠居した地なので、当時の様子を物語る町や村があります。カルロス5世の側近と共に相当の数の人がこの地に移り住んだことが予想できますが、ビールもこの地域に伝わり今でもその伝統が残っていますし、売春宿なども建物はそのままの様子を残している興味深い地域です。

気候が温暖なので植物も美しく、カルロス5世は大好きなものを各地から取り寄せ、相変わらず痛風には苦しんだようですが、良い最後を過ごしたのではないかと思います。

サクランボはピコタという種類で、ヘタの部分がついていません。しっかりと果肉が固く特別な甘さをもっています。これは加工してジャムやコンポートにすると最高に贅沢な逸品となり、地域では色々な加工品があります。


私は最初に楽しそうに選別をしていた人達にピコタの予約をして町を散策。想像以上に多くの家で選別作業が実施されていました。朝、果肉が太陽光で温かくならない内に収穫するのが大切だそうです。2,3キロ入りの箱を1箱買って来ました。価格はなんと6ユーロ。毎日サクランボだけ食べていられる価格ですね。日本では考えられません。


面白かったのは選別テーブルの下にあった傷物のサクランボの籠。どんな風に活用するのか聞いたところ、ここでは全てヤギの餌にしてしまうそうです。日本では現在ヤギや小ヤギを食べる習慣はあまりないと思いますが、スペインでは地域によっては子羊よりもご馳走なのが小ヤギ。私も大好物なのですが、こんなサクランボを山盛り食べられるような地域で育っていればヤギも美味しいはず。スペインのヤギの旨さの秘密がまた一つ明確になりました。色々収穫の多い旅でした。


chiho

2015年06月08日

カタルーニャの素晴らしいヴィネガー職人ファミリー

慢性的に日本で紹介できる価値ある食文化をいつも探しておりますが、
そう簡単に素晴らしいものには巡り会えません。
あったとしても全てか輸出できるわけではないので、その辺でいつも葛藤しておりますが、
今度感動的なヴィネガーはご紹介できそうです。
何よりもまずは作り手の顔やバックグラウンドを見てから商談をするようにしているので、
1000キロの道のりは長かったのですが、ヴィネガー職人ファミリーを訪問して参りました。

100年以上の歴史を持つ会社で、元々はワインやリキュールの販売もしていたそうですが、
1940年代からはヴィネガーだけにこだわりヴィネガー専門店として今日まで活動を続けています。
ワインメーカーは無数とありますが、ヴィネガーはワインの副産物のような感じで、
ここまでこだわりを持って製造しているところはほとんどありません。

ここではスペインを代表する赤ワイン、白ワインの中から
カベルネソーヴィニヨンワインとシャルドネという品種を選んで酸っぱい質の良いヴィネガーを作っています。
また、マルティーニと言えばほとんどの人がイタリアのお酒を想像すると思うのですが、
実はマルティーニはベルモットと呼ばれる古代からあるハーブやスパイスを入れたワインの一種なのです。
それを原料にしたセミスイートのヴィネガーも作っています。
マスカットを原料とする甘いデザートワインもヴィネガーに変身させており、
とにかく色々なワインがその魅力を残しながらヴィネガーに変身しているのです。
そうそう日本でもカバというカタルーニャ特産のスパークリングワインは人気ですが、
カバもヴィネガーになってます。

まだまだあるのですが、このような何種類ものヴィネガーを作っているメーカーの人達は、
やはり素晴らしい人間味のあるファミリーでした。
写真の男性が現オーナー社長。彼が地元の大学と協力しながら、いろいろなイノベーションを会社にもたらし、
後継ぎの娘さんは会社のマーケッティングを担当し、女性の感性でスタイリッシュな
ヴィネガーワールドを作り上げています。

ずっとパワジオ倶楽部のオリーブオイルに組み合わせるための、
もっと幅広い香りを楽しめるヴィネガーを探していたのですが、
なかなか満足するものが現在販売しているソレラ・ヴィネガー以外にはなく困っていたので、
今回の出会いは本当に心から嬉しいものでした。
皆様の食卓もこれからもっと楽しいものになると確信しておりますので、
どうぞこのヴィネガーの到着を期待していてください。


chiho

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