超密集栽培のオリーブ農園 II
前回に続いて密集オリーブ栽培についてお話します。
超密集栽培というのはとても広がっていますが、最新の農業技術なのでデーターが不十分な部分もあるという話を各地で聞いていました。実際、この密集システムの農園を買い運営していたバブル期の企業も多いのです。5年6年と栽培を開始してから計画どおりの成果が出ずに運営が失敗していた農園も多いので、このような農園は頻繁にオーナーが変わるような傾向もあるのです。
そんなニュースをあちらこちらで聞いていたので、本気で研究調査を続けながら素晴らしいEVオイルを作っているこの農園には本当に驚きました。
密集率の違う農園が色々存在します。オリーブの種類別に密集率が違うのです。勿論、地質(テロワール)も関係していると思います。
オリーブの植える方向についても研究調査が進んでいます。単純に南向きがいいのかと思っていましたが、簡単に決められないのだそうです。風の通り道も関係しますし、日照時間も関係します。ここでは放射状にオリーブが植えられている農園があり、そこで色々なデーターを大学の研究所がとっているそうです。
こちらも最新の試みでEU機関が関わっています。近じかEUお偉いさん訪問もあるそうですが、オリーブの栽培をより理想的なものにするために、ヨーロッパのどこかの大学の調査結果があり、新しくハーブが導入され始めています。研究結果が確かな成果を出すかどうかをこの農園で実際に試すのです。EUのモデル農園になるわけです。写真のまだ何も発芽していない黒土の畑に色々なハーブが植えられているのです。これについては継続して情報をもらおうと思っています。予想どおりのハーブの成果が出れば、オリーブのできにも影響すること間違えありません。地域のエコシステムにも良い影響を生むのだそうです。
農園のあらゆるところに測定機。こんな農園は本当に見たことありません。
オリーブとは関係ありませんが、こんな木の栽培もこの農園では実施されています。何だと思いますか?なんとピスタチオ!今年は実ったらこの実を食べさせてくれると言われているので、今から楽しみにしています。
次回は圧搾所についてお知らせします。圧搾所も今まで訪問した中で一番立派なものでした。
chiho