オリーブの家具工房へ久しぶりに行って来ました。最近オリーブ家具がとても好評ですが、家具を見れば見るほど、その理由がわかるような気がします。家具になるような大きなオリーブの幹や枝は、強剪定で毎年発生するのですが、家具工房ではそれを集め、時間を掛けて乾かして、家具の材料としています。短く見ても2年間は、準備期間として掛かっています。
家具を作る職人さんにもカテゴリーがあり、マエストロと呼ばれる職人になるには、長い経験が必要です。パワジオ倶楽部でご紹介している家具職人ルーカスは、『もう少しでマエストロとして認められるよ』と、言っておりました。彼のファミリーは代々家具を製造しています。工房には、おばあさんが使っていたというオリーブウッドを使った、ロッキングチェアが大事に保存されていました。素晴らしい光沢で、どのくらいの人が触って、オリーブの心地良さを感じていたのか、目に浮かぶようでした。
人気の椅子は、ほとんどが19世紀から変わらないデザインで、スペインの伝統的なスタイルを守っています。これだけ飽きないデザインを作ることは、本当に難しいものです。椅子によっては、もっとモダンなデザインがいいなぁと思うのですが、人気のある椅子は、やはり昔からのデザインのもののようです。
どんな枝がどういう風にカットされ、そこから椅子の取っ手やキッチンツールが生まれるのかも、よく見せてもらいました。オリーブウッドは、オークよりも硬いので、作業は機械があると言っても大変です。ここまで出元がわかると、キッチンでいつも使っているスプーンにもより愛着がわくものですね。
パワジオの前橋のショールームにも、新しくテーブルやロッキングチェアが入荷致しました。興味のある方は、是非一度お越しください。スペインの大地で気の遠くなるくらいの時間を過ごした、オリーブの偉大な生命力を感じていただけると思います。
chiho