長年皆様にご愛用いただいている
ポルトガルのシーソルト『マリソル』ですが、幾つか種類があります。
その中でもプレミアムソルトとして特にスペシャルなシーソルトの話を今日はお伝えします。
フロスサリスは、ラテン語で『塩の花』を意味しています。
フロールデサルはポルトガル語で『塩の花』を意味しているのですが、
一番特別なフロスサリスは実は古代から非常に特別なもので高く評価されていました。
ポルトガル南部での塩の収穫は完全天日干しの塩造りをしているので、
5月から9月の雨の降らない時期にしか実施できません。
これが高価な塩である理由のひとつですが、
フロスサリスは毎年最初に収穫された
フロールデサルの結晶しかフロスサリスになりません。
お試しいただいた方には味わいの違いが分かっていただけると思うのですが、
旨み成分が毎年最初に収穫できる結晶にはより含まれており、
ミネラルの含有量にも違いがあります。
世界中に色々な塩がありますが、
完全に天日で作られているものには限りがあり、
優れた塩職人はやはり優れた食文化のある地域にしか存在しません。
よくチーズ職人の人と話すのですが、誰でもチーズは作れます。
しかし上質な本格チーズを作るには知識と技、そして経験が必要です。
塩も全く同じで優れた塩は職人技です。
ポルトガルの塩職人はマルノトと呼ばれますが、
今度マリソルのフロールデサルをお試しになる時は、
職人技がこの美味しさを作っている事を思い出して味わってみてください。
より深みのあるおいしさを感じていただけるはずです。
陶器に入ったフロスサリスは、贈り物にいちばんお薦めできるもののひとつです。
小野塚千穂