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スペイン アルハンブラ宮殿(前編)

連休最終日は、あいにくのお天気になりました。

今年の春は気温の上昇が早く、オリーブの開花も
随分と早くなるのではと心配していましたが、
ここに来て足踏み状態。

例年通り、ただいま「受粉祭り」を開催中で
ご自宅からご持参頂いたオリーブや、この期間中に
お買い上げ頂いた木が受粉に向け、スタンバイ中です。


さて、相変わらずの生活が続き、気兼ねなく海外へ
旅することが出来るには、まだ時間がかかりそう
ですが、当店コーディネーターの小野塚 千穂から
スペイン アルハンブラ宮殿の現在の様子が届き
ました。

先日の、「スペイン陶器とタイル」に引き続き、
スペインからの便りをお楽しみください。


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アルハンブラ宮殿は、世界的に有名なスペインで
花開いた独特のアラビア建築です。13世紀から
15世紀くらいには、栄えた建築様式が、その後の
キリスト教徒によるリフォームと共に共存しています。
石造りというは、もろい煉瓦や漆喰、木材が大量に
使われたデリケートな建造物で、こんな素晴らしい
状態で残っている事は奇跡的です。


コロナのおかげで何年も前のように、アルハンブラ
宮殿をほぼ貸し切り状態で訪問することができた
ので、皆様に今の様子を少しシェアさせて頂きます。
ここは誰もが一生に一度は訪れて欲しいところです。
ライオンの噴水は何年か前に修復され、パティオも
昔のように全面が大理石になっています。124本の
大理石の柱がオアシスのパームツリーのように
並んでいますが、以前は砂利が敷かれ植物が植え
られていた時の様子も私の記憶には強く残って
いるのです。

大理石になって10年弱くらい時間が経過したので、
かなり建物全体に大理石の床が馴染んできた
感じです。今回は噴水の音色がよく響き、作曲家
タレガの【アルハンブラの思い出】のメロディーを
聞いているようでした。


この天井はアラビア建築特有のムカルナスと
呼ばれる構造で、まるで鍾乳洞のように漆喰や
木を使って作られています。
スペインではモカラベと呼ばれるのですが、漆喰
と木を使っているので雨漏りがあったら簡単に
傷んでしまうものなのです。
建物の構造もオープンなので、野鳥の出入りも
きっと激しかったと思うと、益々この美しさが
こんな風に見られることは奇跡だと思ってしまいます。
ヨーロッパの他の宮殿では、ここまで見る人の想像力
を刺激するところはないと思います。
自然に意識が別の領域に移る感じです。


アルハンブラで最も古く完璧な状態で残る窓の
ひとつがこちら【リンダラハのバルコニー】です。
写真では識別できないのですが、タイルも漆喰
もオリジナルの部分が残っていて、その細かさに
驚かされます。アルハンブラで唯一残るオリジ
ナルのステンドグラスの天井です。
何度訪れても感動しますが、静かに見ることが
できたら感動は倍増します。


小野塚 千穂

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後日、後編を掲載いたします。
お楽しみに。

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