しばらく前からパワジオ倶楽部で販売しているシングルエステート・オリーブオイルは、今東京でもっとも予約が取り難いフレンチレストラン『カンテサンス』で使っていただいております。行きたくても皆さん何ヶ月待ちというレストランなのですが、お友達の配慮で早速訪問することが出来ました。
シェフの岸田さんはなんと34歳で3星シェフ!普通だったらやっとひとつ星がもらえる年齢ですから、彼の料理の良さは今一番注目されている理由が想像できます。
さて、今回特別にキンタ・ド・コアを使っていただいた逸品は、塩とオリーブオイルで味付けが行われる山羊のヴァヴァロア。なんとも意外なお料理ですが、日本産山羊のお乳から作る極上の逸品で、岸田シェフご自慢。わざわざフランスからオイルを取り寄せていると聞いていたので、私たちのオイルでこの一品を試していただけることは大変な光栄です。ディレクター兼ソムリエの小澤さんは、次のように語ってくださいました。『オリーブオイルには特にこだわっておりまして、各地を捜し歩き、たくさんのものを試したのですが、このオイルには驚かされました。』と、心からこのオイルのことを褒めてくれました。私たちも数万キロもオイルを探して走っておりますが、こういう共感し合える出会いがあるからこそ止められません。
肝心なお料理ですが、ヴァヴァロアの上にかけられているのはユリ根。フランスにはない和菜との独特のコンビネーションが楽しめます。それにキンタ・ド・コアがフロール・デ・セルと呼ばれるフランス・ゲランド産塩と絶妙なマッチで注がれており、メニューの中で一番印象に残るお料理でした。
また今回岸田シェフはポルトガルのお塩を、低音長時間ローストの豚ローストで使ってくださり、これもまた独特の手法のローストで、一味違った和豚を楽しませていただきました。スペインでもここ数年低音処理の肉料理は人気なのですが、岸田シェフのローストは抜群の焼き上がりで、今度は別な肉を試してみたいと思う方が後を絶たないことでしょう。
食材は彼のような感性のシェフにかかると、新しい息吹を吹き込まれますが、キンタ・ド・コアも生き生きとヴァヴァロアと共に黄金のような輝きを放っておりました。
岸田シェフのセンスに脱帽!
chiho